2021.8.20
, EurekAlert より:
レジスタンス運動は体脂肪の減少に独特の利益をもたらすかもしれない、という米国ケンタッキー大学からの研究報告。
『米国実験生物学連合雑誌』に発表された本研究において、レジスタンス運動が、分子レベルで脂肪細胞代謝を調節することがわかったという。
マウスとヒトでの研究結果は、機械的負荷に応答して、筋細胞が細胞外小胞と呼ばれる粒子を放出し、脂肪細胞に脂肪燃焼モードに入るように指示することを示唆している。
細胞外小胞は当初、細胞がたんぱく質、脂質、RNAを選択的に排除する方法として理解されていたが、最近、科学者らは、それが細胞間コミュニケーションにおいても役割を果たすことを発見した。
本研究は、細胞外小胞を使用することにより、骨格筋が他の組織とどのように通信するかに新しい次元を追加するものだ、と主任研究者のジョン・マッカーシー准教授は言う。
「我々の知る限り、これはウェイトトレーニングが脂肪組織の代謝適応を開始する機序についての最初の実証であり、脂肪細胞は全身の代謝に影響するするため重要である」とマッカーシー博士は述べている。「レジスタンス運動によって誘発された細胞外小胞が脂肪代謝を改善する能力は、臨床的に重要な意味を持っている。」
出典は『米国実験生物学連合雑誌』。 (論文要旨)
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