2021.8.17
, EurekAlert より:
ビタミンKが豊富な食事を摂る人は、アテローム性動脈硬化に関連する心血管系疾患のリスクが最大34%低くなるようだ、という豪州エディスコーワン大学からの研究報告。
研究チームは、5万人以上のデンマーク人を23年間にわたって追跡調査したデータを解析した。
ビタミンKには2種類あり、ビタミンK1は、緑の葉物野菜と植物油に多く、ビタミンK2は、肉、卵、チーズなどの醗酵食品に含まれる。
データ解析の結果、ビタミンK1の摂取量が最も多かった人々は、アテローム性動脈硬化に関連する心血管系疾患で入院するリスクが21%低いことが明らかになった。特に抹消動脈疾患による入院リスクは34%低かったという。ビタミンK2の場合は、アテローム性動脈硬化に関連する心血管系疾患で入院リスクは14%低く、抹消動脈疾患による入院リスクは12%低かった。
「ビタミンKの食事ガイドラインは、適正な血液凝固のために摂取すべきビタミンK1の量にのみ基づいて設定されているが、現在のガイドラインを超えるビタミンKの摂取はアテローム性動脈硬化など、他の疾患に対する保護効果ももつというエビデンスが増えている」と研究者はコメントしている。
出典は『米国心臓学会雑誌』。 (論文要旨)
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