2021.8.11
, EurekAlert より:
糖尿病を患う成人の半数がたんぱく質の1日推奨量を満たしておらず、それが食事の質を下げ、炭水化物の摂取量を押し上げ、身体的制限を高めているようだ、という米国オハイオ州立大学からの研究報告。
研究チームは、米国・国民健康・栄養調査(NHANES)の2005年から2016年に収集された23,000人以上の米国人のデータを解析した結果、以下のようなことが明らかになったという。
たんぱく質摂取量が、1日推奨量に満たなかった糖尿病患者は、かがむ、しゃがむ、ひざまずく、長時間立つ、大きな物体を押すまたは引くなどの基本的な動きを完了するのが難しいなど、身体的制限の有病率が高いと報告する傾向が高かった。
たんぱく質の推奨摂取量を満たした糖尿病の成人は、全体的な食事の質が高く、野菜、全粒穀物、乳製品、および添加糖の1日あたりの総摂取量に関する推奨事項をより厳密に満たしていた。
たんぱく質摂取量が少なかった糖尿病患者は、栄養素密度が有意に低く、全体的な食事の質が低く、炭水化物の摂取量が12.5%高かった。
「我々は糖尿病患者の糖摂取の影響を長い間研究してきたが、新しいデータは低たんぱく質摂取と糖尿病の重要な関連性に光を当てている」と主任研究者で管理栄養士のクリストファー・テイラー教授は述べている。「糖尿病は、転倒やその他の怪我につながる可能性のある筋肉量低下のリスクと関連している。だからこそ、たんぱく質の摂取とその必要性の認識が、筋肉量を維持し、機能的な可動性を維持するために重要であり、糖尿病を患っている人々がより強い生活を送るのに役立つ。」
出典は『栄養素』。 (論文要旨)
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