2021.8.6
, EurekAlert より:
適度な運動と1日200kcalの削減の組み合わせは、運動単独よりも大きな効果を、肥満の高齢者にもたらすことができるようだ、という米国ウェイクフォレストバプテスト医療センターからの研究報告。
研究チームは、65-79歳で座位中心生活を送る肥満(BMI30-45)の高齢者160名を対象にランダム化対照試験を実施した。参加者の74%が女性、73%が白人だった。参加者は、次の3つの群にランダムに振り分けられ、20週間にわたってそれを実施した。1)運動+通常の食事、2)運動+適度なカロリー制限(1日約250kcalの削減)、3)運動+強いカロリー制限(1日約600kcalの削減)。
カロリー制限のある2群は、研究のために登録栄養士の指示下で準備された、脂肪からのカロリーが30%未満で、理想的な体重1kgあたり少なくとも0.8グラムのたんぱく質を含む調理済みの昼食と夕食を受け取った。また、登録栄養士が承認したメニューに従って独自の朝食を調製した。研究に参加した全員が、ウェイクフォレスト医学部の老年医学研究センターで20週間の研究期間中、週4日の監督付き有酸素運動トレーニングを受けた。
解析の結果、カロリー制限群では、20週間の研究期間中に初期体重の約10%の減量が達成された(250kcal制限群で-8.0kg、600kcal制限群で-8.98kg)。また、動脈硬化指標の有意な改善が、運動+適度なカロリー制限群でのみ観察され、強いカロリー制限群では観察されなかった。
「我々の調査結果は、これらの適度なライフスタイルの変化が、高齢者の大動脈硬化を軽減し、全体的な血管の健康を改善するのに役立つ可能性があることを示している」と研究者はコメントしている。
出典は『循環器』。 (論文要旨)
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