2021.8.2
, EurekAlert より:
トマトの赤や緑の色素は、味にもダイレクトに影響を及ぼしているようだ、という筑波大学などからの研究報告。
トマトには、カロテノイドやクロロフィルなど様々な種類の色素が含まれているが、これらの色素は、トマトの味に影響する糖分や香りを決定する揮発性有機化合物(VOC)などの蓄積にも影響を及ぼしている。だが、これまで色と風味の関係はよくわかっていなかった。
だが、実は、味のないカロテノイドは、フルーティーかつフローラルな香りを生み出し、甘さの知覚を高めるアポカロテノイド-VOC(AC-VOC)と呼ばれる化合物の前駆体である。
今回、研究チームは新たな技術を下位八して、157種類のカロテノイドとクロロフィルを定量し、次に各品種の風味を分析して、色素と風味の関係を明らかにした。
クロロフィルが豊富なトマト品種は、糖度が高く、カロテノイドのプロファイルが果実の外観とAC-VOCレベルを反映していることがわかったという。
さまざまな環境での果物の色素プロファイルとAC-VOC含有量を調べることにより、消費者と生産者の両方に適したAC-VOC生産を改善する方法を見つけることができるかもしれない、と研究チームはコメントしている。
出典は『代謝物』。 (論文要旨)
|