2021.7.8
, EurekAlert より:
マスクをしている人の顔から喜びと悲しみを読み取るのが難しい就学前児童が多いようだ、という伊イタリア技術研究所(IIT)からの研究報告。
研究チームは、マスクをした人としていない人の画像を含むクイズを作成し、コンピューター、タブレット、またはスマートフォンで、3-5歳の子供31人、6-8歳の子供49人、18-30歳の成人39人の119人に提示した。参加者は、独立して、または最年少の参加者の場合は親の助けを借りて、マスクのある、なしに関係なく、幸福、悲しみ、恐怖、怒りなどのさまざまな感情を伝える顔の表情を認識しようとするように求められた。
その結果、3-5歳の子供たちは、マスクをした顔の喜びと悲しみの表情を40%しか認識できないことが明らかになったという。6-8歳児では55-65%、成人では70-80%と高めだったが、すべての年代で、マスクをした顔の感情を読み取ることが難しいことが示された。
他の感情については、より良好な結果が得られた。けれども、それでも就学前の児童で認識が最も困難であることが示されたという。
「実験は2020年のパンデミックの初期段階で行われ、当時のフェイスマスクはまだ誰にとっても新しい経験だった。子供の脳は非常に柔軟であり、現在、子どもたちの感情への理解が高まったかどうか確認のためのテストを行っている」と筆頭著者のモニカ・ゴリ博士はコメントしている。
出典は『心理学の最前線』。 (論文要旨)
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