2021.7.5
, EurekAlert より:
動物性たんぱく質は、植物性たんぱく質に比べて、全身の正味のたんぱく質バランス(同化作用)のより大きな増加をもたらすようだ、という米国アーカンソー大学からの研究報告。
研究チームは、若くて健康な成人56名をランダムに7群に分け、各々(1)2オンス(56g)の調理済みビーフサーロイン、(2)2オンスの調理済み豚ロース肉、(3)2つの調理済み卵、(4)1/2カップのレッドキドニービーンズ、(5)ピーナッツバター大さじ2杯、(6)豆腐4オンス(112g)、または(7)ミックスナッツ1オンス(28g)を摂取してもらい、安定同位体標識を使用して、正味の全身たんぱく質バランスを測定した。食品の量は、肉のオンス相当(ounce equivalent)量とした。これは米国人の食事ガイドラインで採用されている概念である。
その結果、動物性たんぱく質食品は、植物性たんぱく質食品よりも大きな同化反応を誘発することが明らかになった。全身のたんぱく質バランスは、牛肉、豚肉、卵の群で、植物性たんぱく質食品を摂取したすべての群よりも増加した。全身の正味バランス反応の大きさは、たんぱく質食品の必須アミノ酸含有量と相関していたという。
研究チームは、米国人の食事ガイドラインの「オンス相当」は、代謝的には相当ではないと結論付けている。
「我々の研究によると、牛肉、卵、豚肉などの動物性たんぱく質食品、およびキドニービーンズ、ピーナッツバター、豆腐、混合ナッツなどの植物性たんぱく質食品は、同等または代替品とは見なされない」と主任研究者のロバート・ウルフェ教授はコメントしている。
出典は『栄養学雑誌』。 (論文要旨)
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