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[子供]  思春期のBMIは後年の健康に影響を与える?
2021.6.29 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

思春期の高いBMIは、成人後のBMIに関わらず、30代から40代の2型糖尿病、若年性心筋梗塞、全般的な健康度の低さと関連するようだ、という米国カリフォルニア大学からの研究報告。

BMIは体重と身長から算出される体格指数である。国立心肺血液研究所は、BMIによって体格を、低体重(18.5 kg/m2未満)、標準体重(18.5-24.9)、過体重(25-29.9)、肥満(30以上)に区分している。

研究者らは、12,300名の中高生を24年間追跡した縦断研究のデータを使用し、年齢と性によって調整した相対的な体重の指標であるBMIのzスコアを解析した。対象者の研究参加時の年齢は11-18歳、51.4%が女児であり、研究参加時の平均BMIは22.4だった。民族、性、年齢、教育歴、世帯収入、喫煙歴、飲酒歴の因子を調整して解析を行ったところ、中高生のBMIのzスコアが1単位増加するごとに、24年間のフォローアップにおける成人後のBMIが4.17ずつ上昇した。

思春期の高いBMIは、成人後のBMIに関わらず、30代から40代になってからの全般的な不健康のリスクを2.6%上昇させた。さらに、2型糖尿病リスクは8.8%、若年性心筋梗塞のリスクは0.8%上昇した。

「思春期のBMIが成人後のBMIに関わらず、健康状態悪化のリスク因子となるというこの研究結果は、心疾患の発症について理解を深める上で重要な意味を持つ」と筆頭著者であるカリフォルニア大学サンフランシスコ校のジェイソン・M・ナガタ氏は話す。「これらの結果を考慮すると、ヘルスケア従事者は、心疾患および慢性疾患リスクを評価する際に、過去のBMIについても着目する必要があるだろう。」

研究者らは、この結果が、肥満発症年齢と累積肥満期間の両者がインスリン抵抗性とアテローム性動脈硬化症に寄与するという仮説を支持するものだと話す。健康状態の悪化に対抗するために、研究者らは、小児科医から患者に対する指導と支援の強化を推奨している。

「我々の研究結果は、思春期が将来的な健康と若年性心筋梗塞の発症予防のために重要な期間であることを示唆している。小児科医は、中高生が身体活動やバランスの良い食事などの健康的な生活習慣を取り入れるよう、支援していく必要がある」とナガタ氏は話している。

出典は『米国心臓学会雑誌』。 (論文要旨)      
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