2021.6.29
, EurekAlert より:
米国カリフォルニア大学のマウスを用いた研究により、子供の頃の運動と健康的な食事は、より大きな脳とより低いレベルの不安を持つ大人につながる可能性が示唆された。
研究チームは、若いマウスを、滑車で運動する群と滑車なしの群に分け、それをさらに標準食と西洋型食に分けた。マウスの離乳後すぐに食事を開始し、性的に成熟するまで3週間続けた。
さらに8週間の「ウォッシュアウト」の後、すべてのマウスを車輪(運動)なしで健康的な食事で飼育後、行動を分析し、有酸素能力といくつかのホルモンのレベルを測定した。
その結果、若年期の運動は、成長後の不安行動を軽減し、筋肉と脳の質量を増加させた。さらに、若年期の運動は、彼らが食べた食事に関係なく、成体のレプチンレベルと成体のマウスの脂肪量を増加させたことがわかった。
また、西洋型食を食べて成長したマウスは、太っただけでなく、不健康な食事を好む大人に成長したという。
以前の研究で研究チームは、子供のときに脂肪と砂糖を食べすぎると、後で健康的に食べたとしても、生涯にわたって腸内細菌叢が変化する可能性があることを報告していた。今後、チームは、脂肪または砂糖が、西洋型食餌を与えられたマウスでみられた悪影響の原因であるかどうかを調査する予定であるという。
「我々の調査結果は、肥満に伴う活動低下と食事変化の潜在的な影響を理解することに関連するものだ」と主任研究者のセオドア・ガーランド栄誉教授は語っている。人生の早い時期に健康的な生活を始めることは極めて重要であり、それはパンデミックをきっかけにさらに重要になるかもしれないという。
「COVID-19のロックダウン中、特に初期の数か月間、子供たちはほとんど運動をしなかった。公園や裏庭にアクセスできない多くの人にとって、学校は彼らの唯一の身体活動場所だった。これらの子供たちのための解決策を見つけることが重要である」と筆頭著者のマルセル・キャドニー博士候補生はコメントしている。
出典は『生理学と行動』。 (論文要旨)
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