2021.6.25
, EurekAlert より:
肥満の人々は肥満手術などで体重が減少すると、食品マーケティングに対する反応性が低下するようだ、というカナダ・ブリティッシュコロンビア大学からの研究報告。
研究チームは、重度肥満患者の肥満外科手術前、3か月後、12カ月の食品マーケティングに対する反応を、他の肥満者、普通体重者と比較した。
食品マーケティングに対する影響の受けやすさの測定には、フレーミング効果の影響などが調べられた。実験のひとつでは、ファストフードのフライドポテトの3つのサイズ(71g、117g、154g)に、量はそのままで「小、中、大」とつけた場合と、「ミニ、小、中」とつけた場合の違いを検討した。
その結果、肥満者は食品マーケティングの影響を受けやすく、実際の内容量に関兼なく常に「中」サイズを選ぶ傾向がみられた。けれども、減量した後は、それがみられなくなったという。
「肥満の人が手術によるホルモン、神経学的、腸内細菌叢など生理学的変化や、ライフスタイルを変えたいという願望の結果からマーケティングへの反応が鈍るのかどうかは明らかではない。嗜好が変化した可能性もある」と研究者はコメントしている。
出典は『消費者心理学雑誌』。 (論文要旨)
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