2021.6.24
, EurekAlert より:
微量栄養素のセレンを食事に添加することで、マウスの肥満を防止し、代謝的有益性をもたらすことができるようだ、という米国オレントライヒ科学振興財団などからの研究報告。
研究チームは、寿命を延ばすためにメチオニン制限食が有効であると言われていることから、同様にIGF-1の減少を引き起こすセレンの摂取の有効性を検討した。
その結果、研究チームは、実験した全年齢の雄と雌のマウスについて、セレンの摂取が、対照食を与えられたマウスで見られた劇的な体重増加と脂肪蓄積から完全に保護され、それがメチオニンを制限するのと同程度であることを発見した。
血中代謝マーカーの測定から、セレンの補給は、メチオニン制限のすべての特徴ではないが、そのいくつかを生み出すことを確認した。これはセレンが健康寿命にメチオニン同様のプラスの効果をもたらす可能性を示唆するものだという。
「本研究は、有機または無機のセレン源の短期投与がマウスに複数の健康上の利点をもたらすという証拠を提示するものだ。その中で最も注目すべきは、食事による肥満の予防である。長期的には、これらの補給が寿命を延ばすことが期待される」と研究者はコメントしている。
出典は『eLife』。 (論文要旨)
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