2021.6.11
, EurekAlert より:
毎日大量のカフェインを摂取すると、眼圧が高くなる遺伝的素因を持つ人々の緑内障のリスクが 3 倍以上増加する可能性がある、という米国マウントサイナイ医科大学などによる研究報告。
研究チームは、英国バイオバンクのデータを使用した。2006年から2010年にかけて12万人以上(39-73歳)の遺伝子データおよび健康情報を解析した。カフェインの摂取量を調べると共に緑内障の家族歴や視力なども調べ、その3年後に、眼内圧検査と眼球測定を行った。
解析の結果、全体としてカフェイン摂取は眼内圧、緑内障のリスクを高めないことがわかった。けれども、眼内圧上昇の遺伝的素因が強い上位25%の参加者では、カフェイン摂取の増加で眼内圧が上昇し、緑内障の有病率が高くなった。
具体的には、遺伝的素因の強い人のうち、1日480mg以上のカフェインを摂取した人は、1日80mg未満の人に比べて、眼内圧が0.35mmHg高くなったという。
「本研究結果は、緑内障の遺伝的リスクが最も高い人が、カフェインの摂取を減らすことで利益を得られる可能性があることを示唆している」と共著者で英国ユニバーシティカレッジロンドン准教授のアンソニー・ハージャ医師はコメントしている。
出典は『眼科学』。 (論文要旨)
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