2021.6.10
, EurekAlert より:
肉、魚、牛乳、チーズ、卵など動物性食品を模倣して、より健康的で味が良く、持続可能な植物ベースのたんぱく質食品を作るにはどうしたらいいか、という米国マサチューセッツ大学からの視点欄記事。
それは簡単なことではない、と筆頭研究者のデビッド・ジュリアン・マクレメンツ栄誉教授は言う。
「多くの研究者がこの分野の研究を始めているが、植物性食品でそれを組み立てるための、動物性食品の複雑さと物理科学的原理をよく理解していない。両者にはそれ独自の物理的、機能的、栄養的、感覚的属性がある」と教授は語っている。
植物ベースの食品部門は消費者の需要を満たすために拡大しているが、教授らによれば「栄養の観点からは、植物ベースの食事が雑食性の食事より必ずしも優れているとは限らない。」
植物ベースの製品は、ビタミン D、カルシウム、亜鉛など、動物の肉、牛乳、卵に自然に存在する微量栄養素で強化する必要がある。また、それらは消化可能でなければならず、必須アミノ酸を完全に補ってくれるものでなければならないという。
現在の高度に加工された植物由来の肉製品の多くは、飽和脂肪、塩、砂糖が豊富に含まれているため、不健康である、と教授は言う。しかし、彼は、超加工食品が不健康でなければならない理由はない、と付け加える。
「我々は加工食品をより健康にしようとしている」とマクレメンツ教授は言う。「我々は、必要なすべてのビタミンとミネラルを含み、食物繊維や植物化学物質などの健康促進成分を含むように設計することを目指している。そうすれば、おいしく、便利で、安価で、簡単に生活に取り入れるものができる。それが将来の目標であるが、ほとんどの製品はまだそこに到達していない。」
出典は『npj食品の科学』。 (論文要旨)
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