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[休養]  ロックダウンでスクリーンタイムが増え睡眠問題が増加
2021.6.8 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

COVID-19ロックダウン中の夜間スクリーンタイムの増加は、睡眠の質に悪影響をおよぼしたようだ、という伊ラクイラ大学からの研究報告。

イタリアでは、ロックダウン期間中のインターネット通信量が、前年同期に比べて約2倍に増加した。研究者らは、イタリアの最初の全国的ロックダウンの第3週(2020年3月25日-28日)と第7週(2020年4月21日-27日)に、2,123名(平均年齢33.1歳)を対象としたウェブ調査を実施。睡眠の質と不眠症状を、ピッツバーグ睡眠質問票と不眠重症度質問票によって評価するとともに、第7週の調査では、就寝前2時間のデジタル機器の使用について尋ねた。

調査対象者のうち35.4%が、1回目の調査から2回目の調査の間にデジタル機器の使用が増加したと報告した。増加した対象者には、睡眠の質の低下、不眠症状の増加、総睡眠時間の短縮、就寝および起床時間の遅延が認められた。また、この群では、寝不足や中等度から重度の不眠症状の有症率が上昇した。

1回目と2回目の調査の間に夜間スクリーンタイムが減少したと回答したのは全体の約7.1%で、この群では反対に、睡眠の質の改善と不眠症状の減少、さらに寝不足と中等度から重度の不眠症状の有症率低下が認められた。スクリーンタイムが減少した参加者らは、自粛期間中、一貫して早い時間に就寝していた。

スクリーンタイムに変化がなかったと報告した対象者(57.5%)は、睡眠習慣にも変化がみられなかった。特筆すべき点として、これらの人々は1回目の調査時点でもっとも睡眠の質が良好で、不眠症状が少なかった。これらの結果から、ロックダウンは、それ以前からすでに睡眠の質が低かった人々の睡眠状態をさらに悪化させたことが示唆される。

筆頭著者のフェデリコ・サルフィ博士は、「就寝前数時間のデジタル機器の多用は、COVID-19パンデミック以前から我々の社会、特に若者の間に深く根ざした問題であった。ロックダウンは、火に油を注ぐかたちで影響したと我々は考えている」と語る。

主任研究者でラクイラ大学睡眠心理生理学・認知神経科学研究所所長のミシェル・フェラーラ教授は、語っている。「ロックダウン期間中にみられたスクリーンタイムと睡眠障害発生との関連性は、今、これまで以上に、夜間のデジタル機器使用のリスクについて、人々が意識を高めることが睡眠に関する全般的な健康維持のために重要となっていることを示している。電子技術が我々の日常においてますます多くを占めるようになる中で、これは引き続くパンデミック状況下においても、さらにその先の未来においても当てはまるだろう。」

出典は『睡眠』。 (論文要旨)      
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