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[子供]  小児期の心血管リスクで中年期の認知機能が低下?
2021.5.20 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

子供の体重、血圧、コレステロールの管理は、後年の脳機能の保護に役立つ可能性があるかもしれない、というフィンランド・トゥルク大学からの研究報告。小児期から中年期にかけて蓄積された心血管リスク因子が中年期の認知能力の低下に影響を与える可能性があることを強調した初めての研究であるという。

「若年フィンランド人心血管リスク研究」は、フィンランドの小児期から成人期までの心血管リスクに関する全国的な縦断的研究である。研究チームは、小児期から成人期まで31年間、参加者の心血管危険因子プロファイルを追跡した。ベースラインの臨床検査は、1980年に、ランダムに選択された3歳から18歳までの約3,600人の少年と少女に対して実施された。2011年に、34歳から49歳までの2,000人以上の参加者が、コンピューター化された認知機能テストを受けた。このテストでは、エピソード記憶と連想学習;短期作業記憶; 反応と移動時間; 視覚処理と持続的注意力の4つの異なる認知領域が測定された。

その結果以下の知見が得られたという。

●小児期から中年期までの収縮期血圧、総血中コレステロール、LDL-コレステロール、およびBMIは、中年期の脳機能に関連していた。
●一貫して高い収縮期血圧または高い血中総コレステロールとLD-Lコレステロールは、より低い測定値と比べて、中年期までの記憶力と学習の低下に関連していた。
●小児期から成人期までの肥満は、視覚情報処理速度の低下と注意力維持に関連していた。
●3つすべての心血管リスク要因があることは、記憶力と連想学習の低下、視覚処理の低下、注意力の低下、反応と運動時間の低下に関連していた。

研究の限界として、このタイプの人口ベースの研究では、心血管リスク因子と認知能力との間の明確な因果関係を決定できないこと、認知機能は単一の時点で測定されたものであり、また、すべての研究参加者が白人であるため、結果は他の人種または民族グループの人々に一般化できない可能性があるとしている。

出典は『循環器』。 (論文要旨)      
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