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[子供]  結局、それほど邪悪ではない?
2021.5.20 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

邪悪な継母のおとぎ話は昔の話であり、子供たちと新しい義理の家族の関係は、かつて考えられていたほど悲惨ではないようだ、という米国イーストカロライナ大学からの研究報告。

実際、新しい調査によると、継子はひとり親家庭の同級生と比べて不利ではなく、実際には異父母兄弟(halfsiblings)よりも良いアウトカムを経験しているという。

この研究は「シンデレラ効果」理論に挑戦している。この効果は、肉体的、経済的、感情的な資源をめぐる義理の家族内の対立が義理の子供たちの死亡リスクを高め、虐待やネグレクトの発生率を高める主な要因であると主張する。この現象は、継親がこの虐待に大きな役割を果たし、生物学的な子供たちのために資源を蓄え、継子たちに否定的な結果をもたらすことを示唆している。

研究チームは、先行研究では、継親について親の喪失に関連する否定的なアウトカムを非難しているが、それは「リンゴとオレンジの比較」を通じてのものだとしている。特にそれらは、親の喪失といったトラウマに見舞われている子供の長期的アウトカムを安定した家庭の子供のそれと比較している。研究チームが、継子のアウトカムを、親の喪失に関連した経済的および感情的な困難を経験した子供と比較した時、違いがみられなかった。特に、継親の導入は継子の死亡率を上昇させなかった。

研究チームは、1847年から1940年までのユタ州の40万人以上の子供たちのデータセットを分析した。

配偶者の死亡後に両親が再婚した継子の死亡率を、両親が再婚しなかった子供と比較し、次の3つの重要な発見があったという。

●親の死亡率は、18歳未満の子供、特に母親を亡くした乳児に悪影響を及ぼす。
●配偶者を失った後に親が再婚した子供は、親が再婚しなかった子供よりも高い死亡率を被ることはなかった。
●異父母兄弟が新しい家族に導入されたとき、継子は保護効果を受けた。

「義理の親、特に義母が悪の代理人であるという考えは、昔の話のようだ」と主任研究者のライアン・シャハトは語っている。

「一部の継子が苦しんでいることは否定しない。けれども、継子の否定的な結果の原因が継親であると本当に信じるためには、同様の環境と経験を比較する必要がある。」

「家族を成功させる要因、つまり家計の安定、人間関係の安定、経済の安定は、継親が継子に投資してそれを実現することで達成される。継親が成功するための関係を希望する場合、敵対的なアプローチを採用しても意味がない。」

出典は『英国王立協会哲学論文集・シリーズB、生物科学』。 (論文要旨)      
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