2021.5.14
, EurekAlert より:
母乳で育てられた子供たちが、神経認知テストでより高いスコアを獲得した、という米国ロチェスター大学医療センターからの研究報告。
研究チームは、思春期の脳認知発達(ABCD)研究の9,116人の9-10歳の参加者のテスト結果を解析した結果、母乳で育てられた子供とそうでない子供の累積認知テストスコアに変動が見られることを発見したという。また、子供が母乳で育てられる時間が長いほど、得点が高くなるという証拠もみつかった。
「最も強い関連性は、12か月以上母乳で育てられた子供たちでみられた」と筆頭著者のダニエル・A・ロペス博士は言う。「7-12か月になるまで母乳で育てられた子供のスコアはわずかに低く、1-6か月のスコアはさらに低下した。けれども、まったく母乳で育てなかった子供と比較すると、すべてのスコアが高かった。」
「母乳育児が母と子の両方にもたらす多くの利点を示す研究はすでに確立されている。この研究の結果は、特に母乳育児の決定が下される出産前後の家族にとって重要である。1年以上の母乳育児の目標を促進する可能性があるだろう。母乳育児のサポート、出生前教育、および母乳育児への構造的障壁を排除するための実践に対する、公平性に焦点を当てたアクセスを提供するための、継続的な作業の決定的な重要性に光をあてるものでもある」と共著者のヘイリー・マーティン博士はコメントしている。
出典は『公衆衛生の最前線』。 (論文要旨)
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