2021.5.11
, EurekAlert より:
中-高強度運動と食欲阻害薬リラグルチド(GLP-1アナログ)の組み合わせにより、より効果的に減量が達成できるようだ、というデンマーク・コペンハーゲン大学、ノボノルディスク財団基礎代謝研究センターなどによるランダム化臨床試験の結果報告。
研究チームは、肥満(BMI32-43)で体力評価の低い215人のデンマーク人を対象に検討を行った。8週間にわたって低カロリー食で平均13kg減量した後、ランダムに4群に分けられ、各々、中-高強度運動+プラセボ、リラグルチド(1日3mg)、中-高強度運動+リラグルチド、プラセボに振り分けられた。
1年後、運動のみ群とリラグルチドのみ群は、平均13.1kgの体重減少と健康の改善を維持したが、プラセボ群は、すべてのリスク因子の悪化と共に体重減少分の半分を戻していた。
最も劇的な改善は、運動+リラグルチド併用群で観察された。トータルの減量は平均16kgに及び、健康上の改善も各々単独の場合の2倍に及んだという。
「サイクリングなどの激しい運動を週に約115分間行うことで、大幅な体重減少を維持できることは公衆衛生にとって素晴らしいニュースである。また、運動と肥満治療薬を組み合わせることで、効果は個々の治療の2倍になった」と研究者はコメントしている。
出典は『ニューイングランド医学雑誌』。 (論文要旨)
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