2021.4.26
, EurekAlert より:
我々のソーシャルネットワークは、我々が食べる食品(健康と不健康の両方)に影響を与えるようだ、という米国マサチューセッツ総合病院からの調査報告。
食品選択に対する社会的影響に関するこれまでの研究は、主に大学生が1食を一緒に食べる研究などの高度に管理された設定に限定されていたため、調査結果を他の年齢層や現実の環境に一般化することは困難だったという。
今回研究チームは、マサチューセッツ総合病院(MGH)の7つのカフェテリアで2年間にわたって、さまざまな年齢と社会経済的地位の従業員約6,000人を対象に、食品選択に及ぼす累積的な社会的影響を調べた。
従業員の食品購入の健康度は、すべての食品と飲料を緑(健康)、黄(健康度が低い)、または赤(不健康)として指定する病院の食堂の「信号機」ラベル付けシステムを使用して同定された。
MGHの従業員は、IDカードを使用して病院のカフェテリアで支払いを行う。これにより、研究チームは、個人の特定の食品購入、および食品を購入した時期と場所に関するデータを収集できた。研究チームは、2人の個人が何分間隔で食べ物を購入したか、何週間にもわたって同時に食事をした頻度、同時に別のカフェテリアを訪れたかどうかを調べることで、参加者のソーシャルネットワークを推測した。「たとえば、2分以内に購入する2人は、30分間隔で購入する人よりもお互いを知っている可能性が高くなる」と研究者は説明する。ソーシャルネットワークモデルを検証するために、研究チームは1,000人以上の従業員を調査した。
カフェテリアを一緒に購入する従業員のペア間の300万回の接続の横断的および縦断的評価に基づいて、研究チームは、互いに接続している人々による食品の購入は、異なる人々よりも一貫して類似していることを発見したという。
研究の重要な要素は、ソーシャルネットワークが本当に食事行動に影響を与えるかどうか、または同じようなライフスタイルと食べ物の好みを持つ人々が友達になって一緒に食べる可能性が高いかどうかを判断することだった。これはホモフィリーとして知られる現象である。
なぜ社会的につながっている人々が同じような食べ物を選ぶのだろうか? 1つの説明として仲間からの圧力がある。仲間はまた、暗黙的または明示的に、不健康な食品を選択するための許可を互いに与えたり、より健康的な選択をするよう圧力をかけたりする場合があるという。
「あなたの食生活が同僚の食事の仕方を少しでも形作っているのなら、あなたの食べ物の選択をより良いものに変えることはあなたの同僚にも利益をもたらすかもしれない」と研究者はコメントしている。
出典は『ネイチャー人間行動』。 (論文要旨)
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