2021.4.22
, EurekAlert より:
腸内の細菌の相互作用に関する新しい数学的モデルは、病気を予防するための新しいプロバイオティクスと特別に調整された食事の設計に役立つ可能性がある、というスウェーデン・チャルマース工科大学からの研究報告。
「腸内細菌は健康と病気の発症に重要な役割を果たしており、我々の新しい数学モデルはこれらの分野で非常に役立つ可能性がある」と主任研究者のイェンス・ニールセン教授は述べている。
今回の研究では、スウェーデンの乳児とフィンランドの肥満成人の2つの初期の臨床研究に関連する予測を行う際に数学モデルがどのように機能したかについて記述している。
研究チームは、健康指標の敵的な測定を、彼らの数学モデルによる予測と比較した。このモデルは、スウェーデンの乳児において流動食から固形食への切り替えが腸内細菌叢の組成に及ぼす影響について複数の変数を高い精密性で予測したという。
研究チームはまた、より限定された食生活に移行後に肥満成人の腸内細菌叢がどのように変化したかを測定し、彼らの数学モデルの予測と比較した結果、その予測の正確性が証明されたという。
「これらは非常に有望な結果であり、非常に複雑な系をコンピュータでデザインすることを可能にするだろう。我々のモデルはしたがって、患者の健康の影響を及ぼす新奇なプロバイオティクスとして特別な細菌を加える方法を予測することを可能にするといった、個別化された健康的な食生活を作り出すためにも使えることだろう」とニールセン教授は述べている。
出典は『国立科学アカデミー論文集』。 (論文要旨)
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