2021.4.19
, EurekAlert より:
人々が個々の品物を見るのに費やす時間の長さが実際に彼らが決定するのを助けるかもしれない、というオハイオ州立大学などからの研究報告。
研究チームは、スナック食品のファンであり、研究の前に少なくとも4時間絶食することに同意した49人を対象として実験を行った。
コンピューターの画面上で、参加者は9、16、25、または36種類のスナック食品のセットを見せられ、実験が終わったら最も食べたいスナックを選択するように求められた。これを複数回行い、アイトラッカー(視線追跡装置)が、これらの選択を行っている間、参加者が見た場所を正確に記録した。実験後、参加者は、用いた80個のスナックすべてについてどれだけ好きかを評価した。
その結果、人々は選択をする前にすべてのアイテムを注意深く見ることはせず、あるいはお気に入りの1つが見つかるまで各アイテムをただ見ることさえしなかったことがわかったという。その代わりに彼らは、一見ランダムに見える方法で、けれども品物の物理的ロケーションと彼らがどれくらいそれを好むかに依存して、眺めていたという。
一般に知られる主要な理論の1つは、人々が多くの選択肢を提示されると、「十分に良い」もの(今回の場合、お気に入りかどうかには関係なく、彼らが楽しむであろうスナック)が見つかるまでそれを走査(スキャン)するというものである。
「けれども、それは起こったこととは違う」と主任研究者のイアン・クラジビック准教授は言う。「この『満足のいく』モデルが真実であるならば、人々は十分に良いスナックを見つけるとすぐに見るのをやめるだろう。けれども、参加者が最後に見たスナックを選んだのは、全体の約45%に過ぎなかった。」
代わりに、最も頻繁に起こっているように思われたのは、人々が品物を見て、1つの品物が他の品物から目立つまで、しばしばそれらの間を行ったり来たりすることだった。多くの場合、それは彼らが最も多く見たスナックだった。
「人々は、最良の選択肢が次善の選択肢よりも十分に優れていると結論付けたときに選択をした」と彼は述べている。
スナックがディスプレイに表示された場所(左または右、上または下)は、人々の意思決定にあまり影響しなかったという。参加者はしばしばディスプレイの左上から検索を開始し、次に左から右、上から下を見たが、限られた範囲でしか見なかった。
「彼らの注意はすぐに彼らのより価値の高い選択肢に引き付けられる。それは彼らの検索プロセスに影響を及ぼし、彼らの視線は予想外に飛び回り始める」とクラジビック准教授は述べている。
出典は『eLife』。 (論文要旨)
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