2021.4.15
, EurekAlert より:
夜間の不健康な食行動は、翌日の仕事での人々のパフォーマンスを落とし、離脱行動を助長する可能性がある、という米国ノースカロライナ州立大学からの研究報告。
「不健康な食事が職場の行動やパフォーマンスにただちい影響することを初めて示唆した」と主任研究者のソンヒ・"ソフィア"・チョー助教授は述べている。
研究チームは、米国で97名のフルタイム勤務者に対して、一連の質問に1日3回10日連続で回答してもらった。毎日の仕事の前に、参加者は彼らの身体的および感情的な幸福に関連する質問に答えた。毎日の終わりに、参加者は仕事で何をしたかについての質問に答えた。夕方、就寝前に、参加者は仕事後の飲食行動についての質問に答えた。
本研究の文脈では、研究チームは、「不健康な食事」を参加者がジャンクフードを食べ過ぎたと感じた場合、参加者が飲食しすぎたと感じた場合、参加者が深夜にスナックを食べ過ぎたと報告した場合、と定義した。
解析の結果、研究チームは、人々が夜間に不健康な食事をした場合、翌朝身体的な問題を報告する傾向が高まることを発見した。問題には頭痛、胃痛、下痢などがあった。加えて、人々が夜間に不健康な食事をした場合、翌朝、感情的な緊張感が高まったことを報告する傾向が高まった。彼らの食事の選択に罪悪感を感じたり恥ずかしかったと感じたという。不健康な食行動に関連したこれらの身体的、感情的な緊張は、1日を通しての仕事における振る舞いにも影響した。
人々が不健康な食事に関連する身体的または感情的な緊張を報告したとき、彼らはまた「支援行動」の減少と「離脱行動」の増加を報告する可能性が高かった。職場での行動を支援するとは、同僚を支援し、自分の責任ではないタスクで同僚を支援するなど、必要のないときにさらに一歩前進することを意味する。離脱行動とは、職場にいる場合でも、仕事に関連する状況を回避することを指す。
研究チームはまた、感情的に安定している人、つまり感情的に不安定でないためにストレスにうまく対処できる人は、不健康な食事による悪影響が少ないことを発見したという。感情的に安定した人々は、不健康な食事の後に身体的または感情的な緊張を感じる可能性が低いだけでなく、身体的または感情的な緊張を報告した場合でも、職場の行動が変化する可能性が低くなったという。
「本研究の大きなポイントは、不健康な食事が職場のパフォーマンスにほぼ即座に影響を及ぼす可能性があるということである」とチョー助教授はコメントしている。
出典は『応用心理学雑誌』。 (論文要旨)
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