2021.4.15
, EurekAlert より:
自宅で他の人の子供を世話する個人にとって、健康的な食事のための自己効力感を構築することは、健康増進の重要な要素であり、食事の質に対するストレスの影響を緩和することができる、という米国ノースカロライナ大学からの研究報告。
家庭保育(family child care home、FCCH)提供者による、健康的な食事に対する自己効力感の構築(状況をうまく切り盛りできるという信念)は、健康増進の重要な構成要素であり彼らの食事の質に対するストレスの影響を緩和するものであるという。
「FCCH提供者は、この国の重要な育児の源である。低所得環境の多くの家族は、手頃な価格と場所のためにFCCHを使用している」と主任研究者のダイアン・ワード博士は述べている。
FCCH提供者は、ワークライフバランス、他の早期ケアおよび教育の専門家からの社会的支援の欠如、育児と事業運営の両方のすべての側面を管理するのが困難であるなど、複数のストレス要因を経験する可能性があるという。
研究チームは、高いストレス、睡眠不足、肥満のリスクがあるグループであるFCCH提供者の健康の潜在的決定因子を理解するために、ノースカロライナ州中部において18歳以上の166の認可されたFCCH提供者のストレスレベル、睡眠の質、および食事の自己効力感を調べた。
研究の結果、食事の自己効力感がFCCH提供者のストレスと食事の質の関係を緩和することが明らかになったという。ストレスが少ないときは、食事の質は、食事の自己効力感のすべてのレベルにわたって同様であった。けれども、ストレスが高まると、食事の自己効力感が高い人はストレスに対処し、食事の質が向上するが、食事の自己効力感が低い人はストレスによって悪影響を受け、食事の質が悪化したという。
「栄養学の専門家として、我々はしばしば何を食べるかを人々の語ることにとらわれてしまう。我々に必要なのは、いかに食べるかを手助けすることを忘れないことだ。そうすれば、彼らは健康的な食事を摂ることができる。本研究は、食事の自己効力感が本当にどれほど重要であるかを明らかにしている」とワード博士はコメントしている。
出典は『栄養教育行動雑誌』。 (論文要旨)
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