2021.4.8
, EurekAlert より:
肥満で2型糖尿病患者への減量や運動などライフスタイルへの介入は、多くの患者に心血管系のメリットがあるが、血糖制御が不十分だと有害である可能性もある、という米国ウェイクフォレストバプテスト医療センターからの研究報告。
研究チームは、集中的なライフスタイル介入(ILI)が糖尿病患者を助けたり傷つけたりしないことを発見した、糖尿病における健康のための国立衛生研究所(Look AHEAD)研究を再評価した。
「LookAHEADの最初の発見とは反対に、私たちの研究では、ライフスタイルの介入により、潜在的な心血管障害が減少し、試験中の85%の利益が最適化されることがわかりました」と主任研究者のマイケル・バンクス助教授は語っている。
「けれども、血糖コントロールが不十分な人にとって、ライフスタイルの介入は主要な心血管イベントのリスクを高めた。我々の調査結果に基づいて、医師はそれらの人々のライフスタイルの変更を試みる前に、血糖降下薬などの代替オプションを検討することをお勧めしたい。」
Look AHEADは、10年間のILIまたは対照群に対して肥満の2型糖尿病(T2D)の5,145人の参加者をランダム化した。ILIは、カロリー摂取量の減少と身体活動の増加による体重減少に焦点を当てていた。
今回の検討では、研究チームは、参加者を4つのサブグループに分けて解析した結果、血糖コントロールが不十分なサブグループでは、介入は、対照群と比較して心血管イベントを起こすリスクが85%高いことに関連していたという。分析された他の3つのサブグループでは、ILIは致命的および非致命的な心血管イベントのリスク増加とは関連していなかった。
「糖尿病のサブグループへの関心は高まっているが、我々の研究はそれをライフスタイルの介入に適用した最初の研究の1つである」とバンクス博士はコメントしている。
出典は『糖尿病治療』。 (論文要旨)
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