2021.4.8
, EurekAlert より:
他者の意思決定を観察することで、自分がより良い意思決定を行えるようになるかもしれない、という英国ロンドン大学シティ校からの研究報告。
著者らは、他者の観察を含む、意思決定を改善するためのトレーニング介入が、参加者の一連の判断にどう影響するかを検証するために、3つの実験を実施した。
その結果、他者を観察することは、効果的なバイアス除去介入であることが明らかになった。また観察的学習と情報ベースの学習を組み合わせることは、バイアスを軽減する上で、情報ベースの介入よりも効果的だった。他の誰かが決定ルールを使用するのを見ることには、その決定ルールを教えるためのユニークな利点があったという。
「観察学習は、他者の経験から学ぶことを可能にする。他者の成功と失敗を観察することによって、自分自身の決定を改善することができる」と主任研究者のイレーヌ・スコペリティ教授は述べている。
「観察学習のような社会的学習介入は、その有効性が有望であるだけでなく、実装が比較的安価でスケーラブルである。本調査結果は、人々が不確実性の下で(つまり、すべての事実なしに)決定を下さなければならないあらゆる種類のケースに役立つ可能性があるだろう。」
出典は『組織的行動と人間決断過程』。 (論文要旨)
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