2021.3.31
, EurekAlert より:
魚油の健康効果は、遺伝子組成によって変わってくるかもしれない、という米国ジョージア大学からの研究報告。
研究チームは、50万人の遺伝情報と健康情報を収集している大規模コホート研究である英国バイオバンクから、73,962人のデータを用いて、遺伝子型と食事摂取量の相互作用を説明するゲノムワイド関連研究(GWAS)を実行した。
魚油サプリメントが血中脂質(総コレステロール、LDL-コレステロール、HDL-コレステロール、中性脂肪)のレベルに及ぼす相互作用の影響を調べた結果、遺伝子GJB2での重要な遺伝子変異が明らかになったという。
魚油を摂取したAG遺伝子型の個人は、中性脂肪を減少させたが、魚油を摂取したAA遺伝子型の個人は、トリグリセリドをわずかに増加させた。3番目に考えられる遺伝子型であるGG遺伝子型の個人は、結論を出すのに十分な人数がいなかった。
「我々の結果は、魚油の補給がすべての人に良いわけではないということを示している。それはあなたの遺伝子型に依存する。特定の遺伝的背景がある場合、魚油の補給はトリグリセリドを下げるのに役立つ。けれども、あなたが異なる遺伝子型を持っている場合は、魚油補給は実際にはあなたのトリグリセリドを増やすのである」と研究者はコメントしている。
出典は『プロス遺伝学』。 (論文要旨)
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