2021.3.30
, EurekAlert より:
安定して体重を維持しているが筋肉が減少し、筋脂肪症を発症した大腸がん生存者は、両方の問題を回避した生存者に比べて早死リスクが40%高かった、という米国ルイジアナ州立大学ペニントン生物医学研究センターからの研究報告。
研究チームは、ステージI-IIIの大腸がん患者1,921名を対象に検討を行った。骨格筋量と体重は、診断時と平均15か月後に測定された。安定した体重とは、診断時の体重にプラスマイナス5%以内であることと定義された。
解析の結果、安定した体重が臨床的に意味のある骨格筋の損失を覆い隠してしまうことが明らかになったという。特に女性は筋肉を失うことに対して脆弱だった。安定した体重だった女性の5人に1人が筋肉を失っていたが、男性では10人に1人未満だった。
全ての患者の中で、サルコペニアと筋脂肪症を発症した患者は、より高い死亡リスク(各々、ハザード比1.40および1.41)と関連していたという。
「身体活動が筋サルコペニアや筋脂肪症を防ぐための最良の解決策を提供するかどうかを判断するには、さらなる研究が必要である」と筆頭著者のジャスティン・ブラウン博士はコメントしている。
出典は『米国臨床栄養学雑誌』。 (論文要旨)
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