2021.3.17
, EurekAlert より:
ランダム化プラセボ対照試験の予備的知見が、ザクロジュースに胎児発育不全のある妊婦において神経保護効果をもたらす可能性を示唆している。米国ブリガムアンドウィメンズ病院からの報告。
研究チームは、99名の妊婦を対象とした。妊婦は8オンス(227ml)のザクロジュース、または色・味・カロリーを合わせたポリフェノールを含まない飲料(プラセボ)のどちらかを摂取するようにランダムに割り当てられた。妊婦は登録時から出産まで毎日どちらかの飲料を摂取した。
母親がジュース療法を開始する前に、参加者の約半数で胎児MRI測定が実施されたが、その時点で胎児の脳損傷の証拠は見つからなかったという。出産後の新生児MRI測定では、母親がザクロジュースを摂取した乳児は、プラセボにランダム化された乳児と比較して、脳損傷を起こす可能性が低いことが示されたという。乳児は、灰白質損傷および白質損傷のリスクが低かった。チームはまた、潜在的な安全上の懸念である脈管収縮の証拠を発見しなかった。
「探索的ではあるが、我々の結果は有望であり、出生前の介入で脳損傷の壊滅的な影響から新生児の脳を保護するのに役立つ可能性があることを示唆している」と責任著者のリリアン・マシューズ博士はコメントしている。
研究の探索的性質とその限られたサイズを考えて、著者らはより大規模な対照試験が必要であると警告している。
出典は『サイエンティフィックレポート』。 (論文要旨)
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