2021.3.17
, EurekAlert より:
乳酸菌サプリメントは、重度の腸炎症のリスクが高い超早産児の腸内細菌の多様性を高めプラスの効果をもたらす可能性がある、というスウェーデン・リンショーピング大学からの研究報告。
研究チームは、妊娠23週から28週の間に生まれた超早産児132名を対象に、ランダムに2群に分けプロバイオティクスまたはプラセボを新生児期の間(誕生から月経後年齢36週まで)、毎日投与した。
その結果、プロバイオティクス(Lactobacillus reuteri) の投与によって腸内細菌の組成が変化することが明らかになった。生後1か月の間、L. reuteriが豊富になっただけでなく、生後1週間の間、炎症性疾患リスクの高いブドウ球菌属とクレブシエラ属が、プラセボ投与群に比べて、減少していることが観察された。2年後には変化はみられなかった。
「クレブシエラは炎症の可能性があり壊死性腸炎に関連している。今回の研究では、プロバイオティクスが超早産児の疾患リスクに影響するかどうかの結論はでていない。これを決定するためにはより大規模な研究が必要になる」と筆頭著者で主任研究エンジニアのマガリ・マルチはコメントしている。
出典は『細胞レポート医学』。 (論文要旨)
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