2021.3.11
, EurekAlert より:
『ランセット』誌は、母子栄養不良研究の進展に関する最新シリーズを発表した。これは栄養不良に取り組むためのエビデンスに基づく世界的課題を明確にした2008年と2013年のシリーズからの知見に立脚した3件の新論文を含んでいるという。
2000年から2015年にかけて低所得国では発育阻害率が47.1%から36.6%に低下し、中所得国では23.8%から18.0%に低下した。しかし、2025年までに世界中の発育阻害を50%削減するというWHOの栄養目標を達成するには至っていない。
2013年のシリーズ以降、10の推奨される介入の有効性に関するエビデンスが、新しい介入のエビデンスとともに増加している。中でも、予防的な少量の脂質ベースの栄養補給(SQ-LNS)の使用が強く支持されている。また妊婦の健康改善のための微量栄養素補給のスケールアップも重要であるという。
これらのエビデンスに基づいて、本シリーズでは、栄養行動のための新たなフレームワークを提唱している。ここでは、直接的な介入と間接的な介入の組み合わせが強調されている。
「我々のエビデンスは、2013年シリーズからのすべての介入の継続的な有効性をサポートしている。新しいエビデンスは、鉄、葉酸だけではなく、妊婦のための鉄と葉酸を含む複数の微量栄養素サプリメントのスケールアップ、およびSQ-LNSの包含をさらにサポートする」と掲載レビューの筆頭著者であるエミリー・キーツ博士はコメントしている。
出典は『ランセット』。 (論文要旨)
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