2021.3.5
, EurekAlert より:
植物ベースの食事によって、おそらくはカルシウムとビタミンDの摂取不足で、骨代謝に変動がみられるようだ、というフィンランド・ヘルシンキ大学からの研究報告。
研究チームは、136名の成人(20-69歳)をランダムに3群に分け、12週間各々に異なる食事を与えた。(1)総たんぱく質の70%が動物性たんぱく質、30%が植物性、(2)総たんぱく質の半分が植物性たんぱく質、残り半分が動物性、(3)総たんぱく質の70%が植物性たんぱく質、30%が動物性。
食事中の動物性たんぱく質の一部を植物性たんぱく質に置き換えると、骨の形成と吸収の両方が増加することが明らかになった。長期的には骨の健康に悪影響を与える可能性もあるという。
研究チームは、植物性たんぱく質に置き換えたことによる骨代謝の変化は、乳製品の摂取が少なくなり、その結果カルシウムとビタミンの摂取が低下したことによるものであり、たんぱく質の摂取量や品質の違いが主な役割を果たしているかどうかは不明である、と考察している。研究期間中サプリメントの摂取は禁止されていた。
「乳製品をビタミンDとカルシウムで強化された植物ベースの飲み物に置き換えれば、結果は異なったものになる可能性があるだろう」と研究者はコメントしている。
出典は『栄養学雑誌』。 (論文要旨)
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