2021.3.4
, EurekAlert より:
フルクトース(果糖)を多く含む食事を摂取すると、免疫系の適切な機能が妨げられる可能性があるかもしれない、という英国スウォンジー大学からの研究報告。
フルクトースの摂取量は、主にショ糖(砂糖)と高果糖コーンシロップの消費量の増加に起因して、西欧諸国全体で大幅に増加しており、肥満、2型糖尿病、非アルコール性脂肪肝疾患に関連しているといわれる。けれども、高レベルの食事由来フルクトースに曝露された単球やマクロファージなどの免疫細胞に対する代謝的影響およびメカニズムについての我々の理解は限られている。
今回の研究では、フルクトースが免疫系を活性化させ、その過程で炎症に関連するより反応性の高い分子を生成することが示唆されている。この種の炎症は、細胞や組織に損傷を与え、臓器や体のシステムが正常に機能しない原因となり、病気につながる可能性があるという。
「食事のさまざまな要素を研究することで、炎症や病気の原因となる可能性のあるものと、健康と福祉を改善するために最も有効に活用できるものを理解することができる」と主任研究者のニック・ジョーンズ博士はコメントしている。
出典は『ネイチャーコミュニケーション』。 (論文要旨)
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