2021.3.2
, EurekAlert より:
妊娠中に、慢性炎症に関連する食品成分が多い低品質の食事を食べると、子供の、特に小児期後期に、肥満や過剰な体脂肪のリスクが高まる可能性がある、というアイルランド・ユニバーシティカレッジダブリンからの研究報告。
研究チームは、アイルランド、フランス、イギリス、オランダ、ポーランドの7つの出生コホート研究で16,295組の母子ペアから収集されたデータを分析した。平均して、母の年齢は30.2歳、BMIは23.4だった。
妊娠初期に炎症促進性の高い食品を多く摂取した母親の子供は、小児期後期(平均年齢10.6歳)に肥満であるリスクが高めだったという。逆に、妊娠後期に炎症促進性の高い食品を多く摂取した母親の子供は、小児期前期(平均年齢2.8歳)に肥満であるリスクは低かった。
母親が全妊娠期間中に高いDASH(高血圧を止める食事アプローチ)スコアの食事をしていたことは、小児期後期に肥満であるリスクの低さと関連していた。
データが利用できた2つのコホートにおいて、全妊娠期間中に炎症促進性の高い食品を多く摂取し、DASHスコアが低かった母親から生まれた子供は、小児期後期に男子は除脂肪量の指標が低めであり、女子は脂肪量の指標が高めであった。
「炎症関連食品を多く含む低品質の食事は、エピジェネティックな変化を誘発する可能性があり、子供が肥満または過剰な体脂肪のリスクが高まる可能性があることが示唆された」と研究者はコメントしている。
出典は『BMC医学』。 (論文要旨)
|