2021.2.26
, EurekAlert より:
植物性たんぱく質を多く摂取した閉経後の女性は、そうでなかった女性に比べて、早死、心血管系疾患、認知症関連死のリスクが低かった。米国アイオワ大学などからの研究報告。
研究チームは、1993年から1998年に全米規模の「女性健康イニシアチブ」研究に参加した10万人以上の閉経後女性(50-79歳)を2017年2月まで追跡調査したデータを解析した。期間中に25,976件の死亡が確認された(心血管系疾患による死亡6,993件、がんによる死亡7,516件、認知症による死亡2,734件)。
解析の結果、植物性たんぱく質の摂取が最高だった閉経後女性は、植物性たんぱく質の摂取が最低だった閉経後女性に比べて、全死因による死亡リスクが9%低く、心血管系疾患による死亡リスクが12%低く、認知症関連の死亡リスクが21%低かったことが明らかになったという。
加工赤肉の摂取が高いことは、認知症による死亡リスクが20%高いことと関連していた。
非加工肉、卵、乳製品の摂取が高いことは、心血管系疾患による死亡リスクが、各々12%、24%、11%高いことと関連していた。卵の摂取が高いことはまた、がんによる死亡リスクが10%高いことと関連していた。
けれども、卵の摂取が高いことは、認知症による死亡リスクが14%低いことと関連しており、鶏肉の摂取は、認知症による死亡リスクが15%低いことと関連していたという。
「我々の研究で、なぜ卵が心血管系疾患とがんによる死亡の上昇に関連していたかは明確でない」と研究者はコメントしている。
また、食事性たんぱく質は単独で摂取されるものではないことに注意が必要であり、結果の解釈には、様々な調理方法を含む食事全体を考慮する必要があるという。
出典は『米国心臓学会雑誌』。 (論文要旨)
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