2021.2.26
, EurekAlert より:
高齢者の歩行パターンから様々なタイプの認知症をより正確に診断し、アルツハイマー病を同定できるようだ、というカナダ・ローソン健康研究所などからの研究報告。
研究チームは、パーキンソン病、軽度認知障害、アルツハイマー病、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症など様々な認知機能障害、疾患をもつ人々と認知的に健康な人々を含む500名の高齢者の歩行パターンを検討した。
因子分析によって、4つの独立した歩行領域(リズム、ペース、変動性、姿勢制御)が同定された。高い歩行変動性のみが低い認知パフォーマンスと関連しており、それによって70%の信頼性でアルツハイマー病を同定することができたという。歩行の変動性とは、歩行時に発生する歩幅の距離とタイミングの変動を意味する。
「これは、歩行の変動性が、認知障害と運動制御の両方に関連する脳の領域で発生するプロセスの重要なマーカーであることを示す最初の強力な証拠である」と筆頭研究者のフレデリコ・ペルッチーニ=ファリア博士は語っている。
出典は『アルツハイマーと認知症』。 (論文要旨)
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