2021.2.25
, EurekAlert より:
毎日1杯以上のレギュラーコーヒーを飲む人は、心不全の発症リスクが低下するようだ、という米国ノースウェスタン大学からの研究報告。
カオら研究チームは、米国心臓協会のプレシジョンメディシンプラットフォームによる機械学習を使用して、「フラミンガム心臓研究」のオリジナルコホートからのデータを調べ、「共同体アテローム性動脈硬化症リスク研究」と「心血管健康研究」の両方のデータと比較して、調査結果を確認した。各研究には少なくとも10年間の追跡調査が含まれ、全体として、研究は21,000人を超える米国の成人参加者に関する情報を含んでいた。
カフェイン入りコーヒーを飲むことの結果を分析するために、研究者は摂取量を1日あたり0カップ、1カップ、2カップ、3カップ以上に分類した。3つの研究全体で、コーヒーの摂取量は自己申告であり、標準的な測定単位はなかった。
解析の結果、3つの研究すべてにおいて、カフェイン入りコーヒーを1日1杯以上飲むと報告した人は、長期的な心不全のリスクが低下していた。
「フラミンガム心臓研究」と「心血管健康研究」では、何十年にもわたって心不全のリスクは、コーヒーを摂取しない場合と比較して、コーヒー1日1杯あたり5-12%減少した。
「共同体アテローム性動脈硬化症リスク研究」では、心不全のリスクは、1日1杯のコーヒーではみられなかったが、1日2杯以上の摂取で、約30%減少した。
カフェイン抜きのコーヒー摂取については、心不全リスクを減少させない、あるいは高める傾向のあることが明らかになった。
さらに調査した結果、あらゆる供給源からのカフェインの摂取が心不全リスクの低下と関連していることがわかったという。
「喫煙をやめたり、体重を減らしたり、運動したりするのと同じ強さと確実性で心臓病のリスクを減らすためにコーヒーの消費量を増やすことを推奨する十分な明確な証拠はまだない」とカオ助教授はコメントしている。
出典は『循環器:心不全』。 (論文要旨)
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