2021.2.8
, EurekAlert より:
糖尿病も患う心臓病患者が、より安全にリハビリテーション運動を行うことができるようにするための世界初のガイダンス。英国スウォンジー大学を含む国際的な専門家チームによる。
現在、欧州、北米、豪州で心臓リハビリテーションに参加している参加者の約25%もが糖尿病を患っているという。しかもこの数字は増加している。これは主に、心血管疾患と糖尿病の両方に、特に肥満と座りがちな生活という共通のリスク因子があるためだという。
心臓リハビリテーション患者にとってより積極的になることは非常に重要だが、大きな障害は、運動自体が患者を危険にさらすことを多くの人が心配していることである。
糖尿病も患っている患者にとっては、特に低血糖につながる血糖値の低下について、さらに心配がある。めまい、見当識障害、不安、その他多くの症状を引き起こす可能性のある「低血糖」への恐れは、糖尿病患者が日常生活に運動を取り入れることを妨げる主な障壁の1つであるという。
それは、糖尿病を患っている心臓病患者が、糖尿病を患っていない患者よりも心臓リハビリテーションプログラムを開始して継続する可能性が低い理由を説明する。
新しいガイダンスは運動中の急性血糖問題のリスクを減らすために、リハビリテーション活動中の血糖値の管理に焦点を当てている。その目的は、糖尿病患者に自信を与え、リハビリテーション運動を行い、それを維持する可能性を高め、全体的な健康状態を改善することである。
新しいガイダンスは、医療専門家に次のような分野をカバーする明確なアドバイスを提供する。
-心血管疾患と糖尿病の両方の患者が使用している可能性のある薬の間で発生する可能性のある相互作用 -これらの患者に最適な種類の運動、理想的な強度レベル、および1日の最も安全な時間 -1型糖尿病と2型糖尿病の患者に対する異なる要件
「安全に運動することは、心血管系の問題を抱える患者の健康を改善するために不可欠である。糖尿病も抱える患者が増えているので、彼らのニーズを満たすような心臓リハビリテーションプログラムが不可欠である」と共同著者のひとりであるスウォンジー大学のリチャード・ブラッケン博士は語っている。
出典は『英国スポーツ医学雑誌』。 (論文要旨)
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