2021.2.5
, EurekAlert より:
クルミの摂取は、2型糖尿病や心血管系疾患のリスク低下に関連する代謝シグネチャを体内に残すようだ、という米国ハーバード大学などからの研究報告。
ハーバード大学の研究チームはスペインの研究者らと共同で、人工知能のひとつである機械学習モデルを使用して、2型糖尿病と心血管系疾患のリスクを低下させる可能性のあるクルミの成分をより厳密に同定することを試みた。
本研究は、カリフォルニアクルミ委員会の支援を受けたもので、新しい機械学習モデルを用いて、クルミの摂取に関連する19の代謝物を特定した。クルミの代謝物プロファイルは、2型糖尿病の17%低いリスク、心血管系疾患の29%低いリスクと関連していたという。
研究チームは、スペインで行われた大規模な複数年にわたる研究であるPREDIMED研究の1,833人の参加者からのデータを用いて、高リスクの人々の心血管系疾患の予防における地中海食の効果を調べた。参加者は55-80歳で、平均BMI29.9、57%が女性だった。
脂質、プリン、アシルカルニチン、アミノ酸など、合計19の代謝物がクルミの摂取と有意に関連していた。19の代謝物を含む代謝物プロファイルは、クルミの摂取と、心血管リスクの高い地中海の人口における2型糖尿病と心血管系疾患の発症リスクの低下に関連していた。
「データ駆動型テクノロジーにより、食事と病気の関係についての理解を深め、さまざまな健康状態の予防と管理を改善するための個別の栄養アプローチをとることができる」と主任研究者のマルタ・グァッシュ=フェーレ研究員はコメントしている。
出典は『栄養学雑誌』。 (論文要旨)
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