2021.2.2
, EurekAlert より:
黒人の子供は白人の子供よりも魚介類のアレルギーに罹患するリスクが高いようだ、という米国ラッシュ大学医療センターからの研究報告。
研究チームは、米国3都市(シカゴ、シンシナティ、ワシントン)の4つの専門センターにおいて、12歳以下で食物アレルギーと診断された子供のデータを解析した。664名が対象となり、うち36%が黒人、64%が非ヒスパニック系白人だった。
解析の結果、黒人の子供は、非ヒスパニック系白人の子供と比較して、甲殻類や魚にアレルギーがある可能性が高く、また小麦アレルギーの割合も高いことが明らかになったという。
研究チームでは、甲殻類に対するアレルギーは、イエダニやゴキブリという一般的な家庭アレルゲンのたんぱく質であるトロポミオシン(甲殻類のそれとアミノ酸が80%一致している)の吸入に起因するものだろうと推測している。
「この情報は、子供の食物アレルギーだけでなく、喘息、アレルギー性鼻炎、アトピー性皮膚炎などすべてのアレルギー性疾患の治療に役立つ」と共同研究者のスーザン・フォックス医師助手は語っている。
出典は『アレルギー・臨床免疫学雑誌:実践』。 (論文要旨)
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