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[子供]  ビーガン食は幼児の代謝を大胆に再構築
2021.1.29 , EurekAlert より:   記事の難易度 3
  

厳密菜食主義(ビーガン)食は、広い範囲で子供の代謝に影響を及ぼしているようだ、というフィンランド・ヘルシンキ大学からの研究報告。

ビーガン食の子供では、年齢をマッチさせた通常食の子供と比べて、ビタミンAおよびD、種々のコレステロール、必須アミノ酸の血清バイオマーカーが有意に低かったという。

ビーガン食は特に若年成人に人気があり、家族の選択によって幼児にも一般的になりつつあるという。その動機はエコロジカルなものや倫理あるいは健康に関連している。

完全なビーガン食事の実施者には、常にビタミンB12、ビタミンD、ヨウ素のサプリメント摂取が推奨されている。また場合によってはカルシウム、ビタミンB2、鉄、亜鉛の補給も必要になる。

研究チームは、ヘルシンキのデイケア施設で、40人の健康な子供たちの栄養と代謝を包括的に検討した。子供たちは家族の選択に応じて、ビーガン、ベジタリアン(菜食主義)または雑食主義(通常の食生活。動物、植物両方の食品を食べる)の食事を摂っていた。

解析の結果、完全なビーガン食の子供は、定期的にビタミンDサプリメントを摂取し、採血は血中ビタミンD濃度が高い晩夏に実施されたにも関わらず、通常の食事をしている子供と比べて、ビタミンDレベルが有意に低かったことが明らかになった。意外にもビタミンAも低かった。またLDL−およびHDL−コレステロール、必須アミノ酸、DHAも低かったが、葉酸レベルは顕著に高かったという。

研究チームは、今回の発見が、ビーガン食を摂る子供の健康影響に関するさらに大規模の研究のきっかけになるだろう、としている。

「我々の結果は、子供に対する厳密な食事の健康影響が、大人の研究からはかならずしも推定できないことを示唆している。ビタミンDの摂取に加えて、種々の供給源からのビタミンAとたんぱく質の適切な摂取に注意を払う必要があるだろう」と筆頭研究者のトピ・ホヴィネン医師はコメントしている。

「ビーガンの家族は我々の研究に積極的に参加した。家族のそのような自発的な貢献なしには、この種の研究を行うことは不可能であるため、これは重要である」と共同研究者のリーサ・コルカーロ博士はコメントしている。

出典は『EMBO分子医療』。 (論文要旨)      
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