2021.1.29
, EurekAlert より:
英国政府の肥満政策の大部分が失敗しているのは、実施に問題があり、過去の経験から学ばず、環境でなく個人の行動変容に焦点を当てているためだ、というケンブリッジ大学からの研究報告。
研究チームは、1992年から2020年にわたって実施された14件の英国政府主導の肥満戦略を同定した。この中には689件の広範囲の政策が含まれていた。
7件の戦略は、肥満のみならず喫煙や食品安全など非肥満政策を含む広範な公衆衛生戦略であり、残りの7件は食事療法や身体活動など肥満関連の方針のみが含まれた。14戦略中12件には肥満の軽減目標が含まれていたが、そのうち5件のみが具体的な数値目標を挙げていた。
「ほぼ30年にわたって、英国の歴代政府は、肥満に取り組むために何百もの幅広い政策を提案してきたが、これらは依然として肥満のレベルに影響を与えていない。これらの政策の多くには大きな欠陥があり、実施が困難である。さらに、過去の過ちから学ぶことに一貫して失敗している。政府は、すでに提案されている政策を実施するよりも、同じリサイクルされた政策を含む別の戦略を発表する可能性が高い」と研究者は述べている。
研究チームは効果的な実装に必要な7つの基準を特定したが、政策の8%しか7つの基準を満たしていなかった。監視・評価計画を含んでいるのは24%、科学的根拠を引用しているのは19%、詳細な予算計画を含んでいるものは9%に過ぎなかったという。
出典は『季刊ミルバンク』。 (論文要旨)
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