2021.1.4
, EurekAlert より:
母親の食事は、母乳哺育中の母乳の複雑なヒト母乳オリゴ糖(HMO)の構成に影響し、それが母乳中の細菌叢の機能的能力を形作るようだ、という米国ベイラー医科大学からの研究報告。
研究チームは、米国農務省小児栄養研究センターの管理された環境下で、母乳哺育中の母親に各々30-70時間かけて、すべての食事を提供し、その後母乳のHMOと細菌叢を調査した。2週間の洗い出し期間をおき、再び同じことを、別の食事と共に実施した。
実験の結果、提供する食事によって母乳のHMOが変化し、これが母乳中の細菌叢の代謝能力を変化させることが明らかになったという。母親の食事自体が細菌叢に直接影響するのではなく、食事が影響するのはHMOに対してであり、その変化は2-3日で起きた。
「特定のHMOが多くなると、母乳中に特定の細菌の成長が促進され、それが赤ちゃんに伝わって、健康な発育を促進する可能性があると推測される」と研究者はコメントしている。
出典は『サイエンティフィックレポート』。 (論文要旨)
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