2020.12.28
, EurekAlert より:
女性に典型的な言語スタイルは、デジタル文脈におけるトークの人気を高め社会的な影響力を持つために極めて効果的なツールであるかもしれない、というスイス・チューリッヒ大学からの研究報告。
研究チームは、約1,100件のTED Talks(うち348件が女性)のトランスクリプトを収集し、男性と女性に典型的な言語スタイルを同定した。この目的のために、極めて男性的から極めて女性的までのインデックスが作成された。先行研究から、男性は一般的により抽象的で分析的な言語を話し、女性はよりナラティブ(物語的)で、個人的、社交的、感情的である傾向がみられることがわかっていた。また女性は自分のことを、男性は他者のことを話す傾向が強かった。
研究チームは、同定された言語スタイルが、再生数や肯定的・否定的な評価とどのように関連するかを調べた。そうすることで、より道具的で複雑な男性の言語スタイルとより単純で個人的な女性の言語スタイル、どちらの言語スタイルがTED Talksでより強い影響力を持つかを明らかにしようとした。
解析の結果、研究チームは女性の典型的な言語スタイルが、より高い影響と関連することを発見したという。女性の典型的な言語スタイルを示したTED Talkは、話者の性別には関係なく、より多くの再生数に関連付けられていた。
また、女性的な言語スタイルは、「美しい」「勇気がある」「愉快」のような公的的な評価に関連付けられたのに対し、男性的な言語スタイルは、「独創的」「魅力的」「有益」「説得力がある」といった肯定的な評価に関連付けられた。
出典は『プロスワン』。 (論文要旨)
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