2020.12.24
, EurekAlert より:
地中海型の食生活は、急性心筋梗塞患者が、さらなる心臓発作を起こすリスクを低減するかもしれない、というスペイン・コルドバ大学などからの研究報告。
研究チームは、急性心筋梗塞の既往のある1,002名の患者を対象に介入を行い1年間にわたって追跡調査した。
参加者はランダムに2群に分けられ、1群には、地中海型食(バージンオリーブ油を豊富に使い、毎日果物と野菜を、そして週3サービングの豆類、3サービングの魚、3サービングのナッツを摂取し、肉(特に赤肉)の摂取を減らし、マーガリンやバターのような追加の脂肪を避け、糖類の多い食品の摂取も避ける)を要請された。
別の一群は、動物性と植物性両方の全種類の脂肪の摂取を制限し、複合炭水化物の摂取を増加させる、低脂肪食とするよう要請された。赤肉を避け、低脂肪製品を選択肢、ナッツの摂取を避け、スイーツとペストリーの摂取を減らすように言われた。
1年後、地中海食群は、低脂肪食群に比べて、上腕動脈の血管拡張能力が高かったという。また血管内皮の再生能力が向上し、損傷の大幅な減少が、重度のリスクを有する患者にあっても、みられたという。
一価不飽和脂肪酸が豊富な地中海型食は、肥満患者や高コレステロール血症の患者の内皮機能を改善するための優れた戦略であることがすでに証明されているが、今回初めて地中海型食が心筋梗塞患者においても、さらなる心臓発作を起こす可能性を減らすのを助ける可能性の高いことが明らかになった、と研究チームは結論付けた。
出典は『プロス医学』。 (論文要旨)
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