2020.12.23
, EurekAlert より:
運動の量と強度を増やすことで、がん治療から来る更年期症状の増加に対処できるかもしれない、という豪州クイーンズランド大学からの研究報告。
がんの治療をうける女性は、自然発生した場合よりも増幅された突然の更年期症状を経験することがしばしばあるという。今回の研究では、身体活動の強度と量が、こうした症状をいくぶん軽減する可能性があることを示唆している。
研究チームは、がん治療中の300人近い女性を対象に、自己申告による身体活動と更年期症状との関連を調査した。そして、ランダムに2群に分け、1群には身体活動を含めた行動介入を12週間にわたって行い、終了時とその12週間後に効果を調査した。
その結果、中強度から高強度の身体活動をしている女性の更年期症状は、身体活動が少ない女性に比べて、重症度が低い傾向がみられることが示唆されたという。
けれども、介入によってがん治療中の女性の身体活動量を増やすことはできなかった。
「本研究は、がんの有無にかかわらず、女性が身体活動をすることの既知の多くのメリットの幾つかを強調するものだ。運動は、厄介なホットフラッシュの軽減にはあまり有効とは言えなかったが、以前の研究と一致する所見として、気分障害や睡眠障害を含むほかの更年期症状の幾つかには役立つ可能性がある」と北米更年期学会医学部長のステファニー・ファビオン博士はコメントしている。
出典は『更年期』。 (論文要旨)
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