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[栄養]  なにがパプリカを赤面させるのか?
2020.12.22 , EurekAlert より:   記事の難易度 1
  

パプリカは、緑からオレンジを経て赤くなる。これは見た目には極めて明瞭な変化だが、中では何が起きているのだろうか? 独ルール大学ボーフムからの研究報告。

パプリカの色変化は、クロロフィルとデンプンが豊富な光合成活性の高い状態から、カロテノイドが豊富な非光合成果実へと成熟することによる。この変化は細胞内器官である色素体(プラスチド)で行われるという。

その前駆体であるプロプラスチドがまずあり、それらは未分化で、組織の種類や環境信号に応じて異なる色素体に変化する。多くの果物や野菜ではここから有色体(クロモプラスト)が分化する。その名の通り明るい色を持っていることが多い。パプリカにおいては、プロプラスチドは、まず光合成活性のある葉緑体(クロロプラスト)に分化し、そこからカロテノイドが豊富な有色体へと変化する。

トマトも同様な変化を起こすが、パプリカとの重大な違いは、トマトが収穫後も熟成を続けるクライマクテリックな果物であるということだという。生化学的にはこのプロセスは、大量の酸素を消費する呼吸活性の増加として特徴付けられる。これがクライマクテリックと呼ばれるものである。

パプリカの場合は異なり、スーパーでも緑色の熟成していないものが容易に入手できるが、これはトウガラシが、非クライマクテリックな野菜であるからだという。それはクロロフィルが豊富な葉緑体を持ち、光合成貯蔵物質であるデンプンも大量に含んでいる。

「我々のデータはいまや分子レベルで、パプリカとトマトにおける有色体の分化に幾つかの違いを見出している。それは、クライマクテリックな植物と非クライマクテリックな植物の代謝の違いに洞察をもたらしてくれるものだ」と主任研究者のサーシャ・バギンスキーはコメントしている。

出典は『植物雑誌』。 (論文要旨)      
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