2020.12.21
, PLOS ONE より:
栄養学の主要学術10誌に掲載された査読論文における食品業界の関与は2018年で13.4%あり、食品業界に好意的な結果が示唆される傾向が高かった、という豪州ディーキン大学からの研究報告。
研究チームによれば、栄養学研究において、食品業界の関与が研究結果や研究の方向性に影響を及ぼしているというエビデンスが増加しているという。けれども、これまで食品業界の栄養学研究における関与の度合いは、システマチックに検討されていなかった。
そこで、研究チームは、査読付き論文における食品業界の関与を明らかにするために、栄養学関係の主要10誌(被引用数が高い)において2018年に出版された査読付きの原著論文を分析した。
その結果、1,461論文中196件(13.4%)に食品業界の関与が認められた。雑誌によって関与の度合いは異なり、『The Journal of Nutrition』誌が28.3%で最も高く、『Paediatric Obesity』誌が3.8%で最も低かった。中でも、加工食品企業の関与が最も多くかった(77/196, 39.3%)。
食品業界の関与が認められる原著論文では、食品業界に好意的な結果が報告される割合が55.6%と、食品業界が関与しない論文の9.7%に比べて極めて多かった。
出典は『プロスワン』。 (論文要旨)
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