2020.12.1
, EurekAlert より:
体脂肪と腹囲のレベルを下げることは、2型糖尿病患者の心不全リスクを下げることに関連しているようだ、という米国テキサス大学からの研究報告。
研究チームは、肥満の2型糖尿病を対象とした「Look AHEAD試験」の参加者5,103名のデータを解析した。参加者は、開始時、1年後、4年後に、体重、体組成、腹囲を測定された。心不全の発症が、12年にわたって追跡調査された。
「Look AHEAD試験」は、体組成をDXAを用いて測定している。研究チームが年齢、性別、人種・民族、身長、体重、腹囲を考慮した新しい計算式を用いて推定した体脂肪量、除脂肪体重の結果は、DXAによる測定結果と極めてよくマッチしていたという。
参加者中257名が追跡期間中に死不全を発症した。研究チームは、参加者の体脂肪量と腹囲が下がるほど、心不全を発症する可能性が低くなることを発見した。
体脂肪量の10%の減少により、駆出率が維持された心不全のリスクが22%低下し、駆出率が低下した心不全のリスクが24%低下した。
腹囲の低下は、駆出率が低下した心不全ではなく、駆出率が維持された心不全のリスクを大幅に低下させた。除脂肪体重の減少は心不全のリスクをまったく変えなかった。
「体脂肪を減らし、筋肉を保持または増加させることが心不全のリスクを減らすのにより効果的であるかどうかを判断するには、さらに多くの研究が必要である」と主任研究者のアンバリシュ・パンデイ医師はコメントしている。
出典は『循環器』。 (論文要旨)
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