2020.11.30
, EurekAlert より:
妊娠糖尿病は子供のDNAにエピジェネティックな変化を及ぼし、健康的な食事と運動がそれを改善する可能性がある、という英国サウサンプトン大学からの研究報告。
研究チームは、『英国妊娠中のより良い食事と運動臨床試験(UPBEAT)』に参加した550組の肥満妊婦と子供のデータを解析した。この試験では、生活を変えなかった対照群と比較して、運動と低グリセミック指数の食事で妊婦が体重を減らし、代謝的健康も改善することが明らかになっている。
今回の研究では、母親の妊娠糖尿病の有無による、子供のエピジェネティックな変化(遺伝子活性を制御するDNAのメチル化レベルの違い)が調べられ、食事と運動の介入がそれに影響を及ぼしたかどうかも検討された。
その結果、母親の妊娠糖尿病と高血糖が、子供のDNAのメチル化レベルとパターンの変化に関連していることが明らかになった。さらに、食事と運動の介入が、こうした子供のメチル化の変化を有意に減少させることもわかったという。
「本研究結果は、食事と運動の改善が子供の発達に影響を及ぼす可能性を示唆するものだ」と研究者はコメントしている。
出典は『プロス医学』。 (論文要旨)
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