2020.11.27
, EurekAlert より:
高たんぱく質食は、エネルギー消費と脂肪酸化を高めるかもしれない、というカナダ・アルバータ大学からの研究報告。
研究チームは、アルバータ大学の掲示板広告を介して、18歳から35歳の健康で普通体重の成人を募集した。43名(女性19名、男性24名)の参加者は、ランダムに2群に振り分けられ、1群(介入群)にはエネルギー比率にして炭水化物35%、たんぱく質40%、脂質25%からなる高たんぱく質の食事が、対照群には、同カロリーで、炭水化物55%、たんぱく質15%、脂質30%という北米の典型的な比率の食事が与えられた。
参加者は、ヒューマンカロリーメーター内で、32時間にわたって食事を受け取り、その間のカロリー代謝が持続的に測定された。
解析の結果、典型的な北米の食事パターンと比較して、高たんぱく質の食事が、より高いエネルギー消費、脂質酸化の増加、負の脂肪バランスにつながることが明らかになった。
つまり、たんぱく質の割合が高い食事は、カロリーは同じでもたんぱく質の割合が低い食事と比較して、エネルギー消費と脂肪酸化が増加する可能性がある。
要約すると、本研究の結果は、高たんぱく質の食事は、肥満率の上昇と戦うための有望な栄養戦略である可能性があることを示唆している、と研究チームは述べている。
「本研究結果は、健康で普通体重の特定の成人集団に限定されているが、栄養学者や医療提供者が実際の生理学的効果をよりよく理解するのに役立つ」と主任研究者のカーラ・プラド博士はコメントしている。
出典は『米国臨床栄養学雑誌』。 (論文要旨)
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